2009年 ルーキー紹介
2009 Green Bay Packers Draft Picks |
Pick |
全体 |
Pos. |
Name |
College |
備考 |
1巡 9位 |
9位 |
NT |
B.J. Raji |
Boston College |
3-4守備の柱石になってほしい |
1巡26位 |
26位 |
OLB |
Clay Matthews |
Southern California |
名選手一家の出身 |
4巡 9位 |
109位 |
OT |
T.J. Lang |
Eastern Michigan |
先発RT争いに加わるか |
5巡 9位 |
145位 |
FB |
Quinn Johnson |
Louisiana State |
ちょっと意外な指名 |
5巡26位 |
162位 |
OT |
Jamon Meredith |
South Carolina |
アスレチック能力高いOT |
6巡 9位 |
182位 |
DE |
Jarius Wynn |
Georgia |
パワーエンド |
6巡14位 |
187位 |
CB |
Brandon Underwood |
Cincinnati |
一癖ありそうなCB/S |
7巡 9位 |
218位 |
OLB |
Brad Jones |
Colorado |
スピードがありパスラッシュも得意 |
1巡9位 |
B.J. Raji | Nose Tackle | Boston College | Senior |
6-2 (188cm) | 337lbs (153kg) | 40yds/5.13秒 | 1986年7月11日生 |
Strengths : 素晴らしい身体能力の持ち主で、巨体の割に動きが軽い。低い重心から鋭い瞬発力を見せる。ラン守備では強力な馬力を発揮してポイントオブアタックで持ちこたえ、パイルを作り出す。鋭い動きでプレッシャーをかけられる。基本的にはブルラッシャーだが、スピン・ムーヴやリップ・ムーヴといったバリエーションもある。ショートエリアのスピードに加えて横方向の動きもいい。QBの動きを読んでパスに手を出すことができる。
37試合の先発経験がある。出場できなかった2007年のあと、2008年は立派な活躍でドラフト有力候補に上り詰めた。ドラフト候補があつまるシニア・ボウルの練習ウィークでも圧倒的な力を見せた。ワンダーリックテストも21点で、ディフェンシブライマンとしてはいい。
Weaknesses : このポジションにしてはやや背が低い。手の使い方が拙く、ブロックを振り切るのに手間取ることがときどきある。ボストン・カレッジの属するACCはあまり強力なオフェンシブラインマンがいない、と指摘する声もある。昨年春に肩の手術を受けた。人格面を懸念する見方も一部にある。学業成績の問題で2007年シーズンを棒に振った。2006年には相手選手をパンチして、翌週の前半を出場停止にされたことがある。以前は体重のコントロールに問題があった。(大学2年目は350ポンドあったらしい)
- 3-4に転換するパッカーズにとって、ディフェンス全体の要となるノーズタックルに、今年No.1のDTを獲得できたことは非常に大きい。「身体的に言って、彼はとても稀な選手だ。とにかく非常にパワフルな男で、とくに下半身が強い。相手選手を真後ろに押していく力がある。それでいて、横を回り込むクイックネスもある。彼のようなスキル・セットを兼ね備えた選手は、見つけるのがものすごく難しい。神はふつう人間をこんな風には作られないものだ」とトンプソンGM。
- 1巡9位でWRマイケル・クラブトリーを見送ると決めた時点で、トンプソンGMの考える選択肢はラジとOTマイケル・オアー(23位でBAL)だったとのこと。
- 人格面の懸念について、トンプソンGM。 「そんなことはない。彼は非常に魅力的な人物だよ。聡明で、はっきりと話す。我々は全ての選手について、そういった部分の調査をしっかり行うし、B.J.のような有力選手となればなおさらだ。彼を知っている人たちを相手に調査をし、その結果がこの指名となった」
- いずれ体重問題に悩まされるのではとの懸念に、ボストン・カレッジのビル・マクガヴァンDC。「彼の体重のなにが問題なのか教えてくれ。彼が何ポンドになったというんだ。彼は333ポンドでプレーするだろう。343になるかもしれないし、353になるかもしれない。これまでで最もオーバーウェイトだったときでも10ポンドか15ポンドのことだったし、それもシーズン中じゃない。世間は彼をあれこれ攻撃しようとしているが、本人は本当にしっかりやっているよ」
- 学業成績の問題で2007年シーズンを棒に振ったことについて、同じくマクガヴァンDC。「彼は勉強の方で一度失敗したが、もうそれを乗り越え、さらに前に進んでいる。(出場できない間)彼は一度も不平を言わず、一度も他人のせいにすることもなく、練習フィールドではスカウトチームに加わってOLたちを追いかけ回してくれた」
- 出場できない1年間を利用してラジは学業に力を入れ、すでに昨年12月に社会学の学位をとって卒業している。
- ラジのウィスコンシンの記者団との電話会見。
- 「3-4ディフェンスでプレーするのを楽しみにしている。3-4はカレッジで少しプレーしたことがある。すごいスキームだと聞いている」
- 「指名順については、5位から9位になるだろうと聞かされていた」
- 「優れたアスリートというのは競争心の強さと勝利への強い意志を持っているものだ。テクニックというのは努力しだいでついてくるものだと思う」
- 「体重はいま332ポンド。これまで一番重かったのは、大学2年の350ポンド」
- ご両親ともペンテコステ派の牧師? 「そのとおり。普通とは違う家庭だった。普通の親よりもずっと厳格で」
- お父さんはナイジェリアからの移民? それについて話を聞かせてくれる? 「正直言って、それほど大げさな物語じゃないんだ。父は医学の分野でさらなる勉強をするためナイジェリアからやってきた。そこで母に出会った。そして僕がここにいる。それだけ」
- 学業問題で出場できなかった2007年シーズンについて。 「キャンプで頑張ってシーズンに入ろうとする矢先、その知らせが待っていた。チームメイトがホテルに向かうとき、僕は両親に迎えに来てもらわなければならなかった。本当に謙虚にさせられた。集中を保ち、忍耐しなければならなかった。たぶん僕が経験した中で最もつらいことだっただろう。でもこれさえ乗り越えれば自分は大丈夫だと思った」
- マリファナ陽性反応が出た、との誤報について。「いったいどこから出てきたのか、僕には今でも想像もつかない。僕に言えるのは、自分はカレッジでのキャリアを通して人格を高める努力をしてきたというのに、人はすぐに中傷しようとする。正しいことだとは思えない」
- ケイパースDCの記者会見から。
- 「彼には身体的能力が備わっているし、インサイドで圧倒的な選手になってほしい。あのサイズで馬力があってあのように動ける選手というのは、そうそう現れるものじゃない。インサイドのラン守備だけでなくパスラッシュもできて、3rdダウンでもプレーできる。ノーズタックルというのは3-4ディフェンスにとって非常に重要だ。全てはまずランを止めることができるか、というところからディフェンスは始まる。それが成功のカギだ。B.J.はそれに貢献してくれると思う」
- ウェイトコントロールに問題あり、と懸念されているが? 「私はそうは思わない。ああした大型選手については、常にベスト体重でいるよう確認しなければならないものだ。しかし彼に関してとくに大きな問題とは思わない」
- 開幕戦からスターター? 「断言はできない。彼の能力を気に入ってはいるが、大学からNFLというのは大きな変化だ。今後の成り行きを見守るしかない。練習もしないうちから誰かをスターター指名などしたくはない」
- ラジについては、元パッカーズOCでボストン・カレッジのヘッドコーチを2年間務めたジェフ・ジャゴジンスキー(TBのOCに就任)からも熱心な推薦の言葉があった、とのこと。
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1巡26位 |
Clay Matthews | Outside Linebacker | Southern California | Senior |
6-3 (191cm) | 240lbs (109kg) | 40yds/4.67秒 | 1986年5月14日生 |
Strengths : 長身でしっかりした体型に恵まれ、全般的なアスレチック能力に優れている。力強いタックラーで、しっかりとボールキャリアーを仕留める。バランスがよく柔軟に方向転換でき、パスカバレッジにもスムーズに下がれる(今年のベスト・カバレッジLBとの評価も)。パスラッシュではクイックかつ鋭い動き出しがよく、ツイストやスタントなどがうまい。オープンフィールドでの判断がよく、ボールのありかを素早く見つけ、プレーアクションにもひっかかりにくい。
父クレイも叔父ブルースもNFLの名選手というフットボール一家に育った(祖父も)。父の母校USCにウォークオン(奨学金なし)入学し、控えからスター選手へと上り詰めた。ウェイトトレーニングで現在の素晴らしい体を作り上げたように練習熱心で、メンタルがしっかりしている。競争心の強さはスペシャルチーマーの頃から明らかで、2007年には親指を骨折しても出場を続けた。
Weaknesses : 名門一家出身にもかかわらず遅咲きの選手でスターター経験が1年弱しかなく、未熟な点が少なくない。強豪USCで有力選手に囲まれているため活躍できた可能性もある。プレーぶりにやや波がある。パスラッシュのバリエーションが少なく、最初に捕まると、それ以上がない。ブロッカーを力強く受け止めるより、回り込もうとすることがある。バックサイドのコンテインを怠ることがある。大学ではケガが多かった。
- わずか1シーズン弱の先発経験しかないのにこれほど評価されるのは、いかにめざましいプレー内容だったかを示している。USCではDE/OLBハイブリッドのポジションをプレーし、パスラッシュにもパスカバレッジにも優れているヴァーサタイルな選手のため、3-4のアウトサイドLBはパーフェクト・フィットと見られている。サイズとスピードが素晴らしいだけでなく、スムーズな方向転換などクイックネスやアジリティもいい。
- 意志の力であの見事な体を作り上げ、ウォークオン入学からスター選手へと上り詰めた、たいへんな努力家。そうした人格面の評価が非常に高い。スター選手の息子として甘やかされたのではなく、かえって普通より厳しく育てられた印象。
- 国際関係学の学位をとって昨年12月に卒業を済ませている。副専攻は商法。ワンダーリックテスト27点も、LBの水準をかなり上回る。
- 昨季序盤にスターター昇格したという経験の少なさが最大の懸念材料。"One Year Wonder" でないのかどうか。その昨季の成績は96タックル、うち13.5ロスタックル、5.5サック。
- 控え生活が長かっただけに、スペシャルチーム経験は非常に豊富。サイズとスピードを兼ね備えアグレッシブなメンタリティもあって、「今ドラフト最高のスペシャルチーマー」との評価もある。
- USC入学時はセーフティをプレーしていて、パスカバレッジの動きにその経験が活きている。
- 有名なフットボール一家の出身で、正しくは「クレイ・マシューズIII世」となる。
- 祖父クレイSr.(80歳)はかつて49ersでOT兼DEとして4年間プレーした。
- 父クレイJr.は名ラインバッカー。息子と同じくUSCから1巡指名され、ブラウンズで16年(1978-93)、ファルコンズで3年(1994-96)、計19年間大活躍した。通算69.5サック、16インターセプト、プロボウル4回。引退後は自動車ディーラーを営むかたわら高校のコーチを務め、息子のディフェンシブコーディネーターでもあった。
- 叔父ブルースはNFL史上最高の鉄人ラインマンで、オイラーズ/タイタンズでガード/センター/タックルとして活躍し、史上最多先発(292)、プロボウル14回、とうぜん殿堂入りを果たしている。彼もまたUSCからドラフト1巡指名。兄弟でUSCの殿堂入り。
- 弟ケイシーはオレゴン大で先発LBを務めている。レッドシャツを経ず入学2年目の昨季スターターの座をつかんだ。
- 兄カイルもUSCでセーフティだったらしい。
- 従弟のケヴィン(ブルースの息子)は、テキサスA&M(マイク・シャーマンHC)で先発センターを務めている。「ケヴィンも僕と同じウォークオンで入学し、やがて奨学金を手に入れて、いまや先発センターだ。どういうわけか僕らマシューズ家は、最初は実力に見合ったリスペクトをもらえないみたいだ。でも最後にはいい結果になるし、大事なのはスタートじゃなくてフィニッシュだからね」
- 「血統は重要だ。私は遺伝子というものを信じている」と語るスカウトがいる一方で、「それならLBボビー・カーペンター(父ロブはRBとして活躍したが息子は1巡バスト)の失敗例はどうなるんだ」との声も。
- マシューズ本人のコメントから。
- 「トレードアップして自分を指名してくれたのは、チームがどれだけ熱心に僕をほしがってくれているかを示しているし、インパクトを与えることを期待されていると思う」
- 「ウォークオンでUSCに進んだのは単純な話で、オファーがなかったからだ。高校では父がコーディネーターだったのに、僕はアンダーサイズ(わずか160ポンド)だったため3年生になっても先発させてくれなかった。それだけでも僕の出自がわかるだろう。4年生になって多少ウェイトを増して身長も数インチ伸びた。でも誘ってくれたのはジュニア・カレッジやディビジョンI-AAの学校ばかりだった」
- 「あのときから5年経って、いま僕は1巡指名選手としてここにいる。典型的なキャリアではないけれど、だからこそユニークなストーリーとして注目してもらえるわけだしね」
- フットボール一家に育ち、こうなる宿命だと思っていた? 「それは間違いないね。子供の頃から、大きくなったらこうなるんだろうと思っていた。もちろん、これほどハードワークが必要だとは知らなかったけれど。宿命づけられていた気はするし、ファミリーの伝統を守ることができて僕は幸運だ」
- マシューズという家名のプレッシャーについて。 「プレッシャーは大好きだし、家名のプレッシャーなら望むところだよ。自分たちと同じような選手になれとか、自分たちを超えろだとか、父や叔父から圧力をかけられたことはない。彼らは僕のすることを常にサポートしてくれるし、幸運にも僕は望むとおりにすることができている。しかし同時に、彼らの跡を継ぐのは容易でないと僕も覚悟してる。だから求められた以上の努力をして、自分になれる最高の選手になるだけだ」
- テッド・トンプソンGMの記者会見から。
- 珍しいトレードアップ(キャリア2回目)について。 「本来の順位で獲れそうな選手と、トレードアップして獲ろうとする選手との兼ね合いを考えなければならない。我々はかなりクレイに照準を合わせていた。彼はウチのディフェンスにものすごくよくフィットすると我々は考えている」
- ただのワークアウト・ウォリアー(40yds走などが速いだけのアスリート)だという心配は? 「彼のプレーだ。彼は素晴らしいゲームをする。彼の特色は、クリーヴランドで長く長くプレーした父のクレイと似たところがある。手を伸ばして相手OLと組み合って、普通なら地面に倒れるところを彼はもちこたえることができる。パスラッシャーとしてもランディフェンダーとしても実績を残しているが、スペースでのセンスの良さとアスレティシズムも兼ね備えている。彼がチームにもたらすものはとても多いと考えている」
- USCのプロ・デイ映像の開始23秒あたりで、マシューズの左横でキャップをかぶってサングラスをかけてノートを胸に抱えているのが実はテッド・トンプソンGM。
- ケヴィン・グリーンOLBコーチの記者会見から。
- 「彼の血筋については誰もが知っている。しかし彼が話すのを聞いただけで、彼が自分に使命を課しているのが伝わってくる。自分自身の足で立ち、自分自身が偉大な選手と見られるようになりたい、という目標をね」
- 「元ウォークオン入学、という事実だけでも惚れ込まずにはいられない。こうした選手たちは、わずかずつ這い上がってこなければ成功は手に入らない。何一つ容易には手に入らない、と身にしみてわかっている。天からの贈り物のように奨学金をもらった選手じゃないんだ」
- 「3-4のアウトサイドLBの3つの役割について、彼に伝えておいた。大型ストロングセーフティのようにカバーできなければならない。ポイントオブアタックでハードにラン守備をしなければならない。そして285ポンドのディフェンシブエンドのようにパスラッシュしなければならない」
- 「彼の役割は、頭脳面でも身体面でも非常に大きな仕事になる。高いアスレティシズムが必要だし、スキームの中でどのような役割を担うか、深い理解が必要だ。彼なら大丈夫だ。頭のいい子だ」
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4巡9位 |
T.J. Lang | Offensive Tackle | Eastern Michigan | Senior |
6-4 (193cm) | 316lbs (143kg) | 40yds/5.12秒 | 1987年9月20日生 |
Strengths : まずまずのサイズとアスレチック能力に恵まれている。激しく、フィジカルで、嫌らしいプレースタイル。上体のパワーとクイックネスがあり、効果的で激しいハンドパンチを繰り出す。ランブロックでも手の置き方がうまく、脚をしっかりドライブして押すことができる。ダウンフィールドに進んでLBを捕まえる動きもまずまず。プルやトラップブロックができるフットワークがあり、素早く倒れ込むカットブロックも器用にこなす。インサイドの3ポジションもすべてこなせるヴァーサタイルな選手で、ゾーンブロッキング向き。
非常にハードワーカーで、毎年着実に成長してきた。現在まだ21歳7ヶ月と若いが、大学2年目から3年間で36試合連続先発出場(うち最初の10試合は右タックル、その後は左タックル)。OTとしてうまくいかなくても修業を積めばガードやセンターでやっていける、との見方も。
Weaknesses : トップクラスのアスレチック能力と腕の長さには欠ける。まだ線が細いところがあり、NFLでやるには全般的なパワーアップが必要。インサイドに移るならもっと経験が要る。クイックなDL相手だと、突き放すよりもジャージをつかんでしまうことがある。大学1年目まではDTをしていて(先発経験も)、オフェンシブラインとしては経験が浅い。
- タフでフットボール頭がよく、ハードノーズかつ多少ナスティ、といった優れた白人ラインマンの要素をちゃんと持っている。大学での先発経験は両タックルしかないが、いずれは全ポジションこなせるヴァーサタイルなタイプと見られている。指名直後から公式サイトでのポジション表示はG/Tとなっていて(6巡メレディスはTのみ)、Gが前に来ているのが興味深い。やがてはセンターにするのも面白い、との見方もある。
- 狙っていた選手だ、とテッド・トンプソンGM。「(2・3巡指名権がなくなって)次が4巡指名と決まってから、我々は4巡でT.J. ラングが獲れないものかと、いろいろと話し合っていた。長いこと待つ間、私は他の者よりも彼の名前を見つめる時間が長かった」
- ラング本人。 「パッカーズが僕を気に入ってくれた理由の1つは、僕がインサイドもアウトサイドもこなせる選手、ということだと思う。だから、僕をどのポジションでプレーさせたいのか、今は知らない。でもどこであれ、言われたところで僕は喜んでプレーする」
- イースタン・ミシガン大はスプレッド・オフェンスだが、ランプレーに関してはパッカーズと同じくゾーンブロッキングのスキームだった。
- パッカーズは3年前にゾーンブロッキングへ転換してからは「軽量・機動力」志向で300ポンド前後のラインマンを集めていたが、昨季あたりから「1on1で押し負けないよう、もう少しウェイトを増してフィジカルに」という変化がうかがえる。センターにはウェルズより大きいスピッツ、右ガードにはスピッツより重いシットン、そして古典的ブロッキングフルバックのクイン・ジョンソンを5巡指名した。今回のラングも、決して重量級ではないものの、ライバルのアレン・バーバーと比べると10ポンド以上重い。
- OTを2人ドラフト指名したことで、RTマーク・タウシャーとの再契約は事実上消えたと見られている。ヒザのACLを断裂したタイミングで、いよいよ若手に切り替える腹を固めたのだろう。ジョー・フィルビンOCは、キャンプでの争いで後任のスターターを決めればよい、との考え。「誰が先発右タックルになるか? 非常によい質問だね。今日わたしはなにも心配していない。答えを出すまでに時間はたっぷりある」
- 「有力大から誘われなかったのは、僕がアンダーサイズだったからだ。高校を出るときは225ポンドしかなかった。ディフェンシブラインマンとしては1年の経験しかなく、オフェンシブラインマンとしては小さかった。だから高校を出るときはディフェンスの方でリクルートされた。奨学金をオファーしてくれたのはイースタン・ミシガンとトレドだけだった。トレドからの誘いは時期が遅くて、もうイースタンに決めたあとだった」
- レッドシャツを経ず大学1年目から控えディフェンシブラインマンとして全試合に出場。2年目にOTに転向して右タックルで10試合に先発、その後は卒業までずっと左タックルで先発してきた。
- 地味な大学ではあったが、ライバルのノーザン・イリノイ大との対戦では、DEラリー・イングリッシュ(1巡16位でSDへ)とマッチアップして、3年間で1回もサックを許さなかったとのこと。「彼とは激しいバトルだったね。むこうもタフな選手で、僕らは互いにリスペクトしていた。毎年当たるたびに、厳しい戦いになるとわかっていた。彼はすごいモーターの持ち主で決して諦めない。キャリアを通じて対戦した中で最高の選手の1人だ」
- スカウティング・コンバインに招待されなかったラングだが(かつてLBキャンプマンもそうだった)、プロ・デイやパッカーズでのワークアウトでチームに好印象を与えたようだ。ベンチプレス30回も素晴らしい数字で、あの強烈なハンドパンチを裏付けている。
- 「訪問を終えてパッカーズの球団施設を去るとき、僕はエージェントに言ったんだ。自分がグリーンベイでプレーするのが想像できる、ってね。僕の好きなタイプの人々だったし、コーチを含めて球団の全てが気に入った。小さな街で、ハードワーカー・タイプの街だ。チームもそのとおりだし、僕自身も同じだ。だから居心地がいい」
- ジェームズ・キャンペンOLコーチ。「非常にタフで、ハイ・エフォートなプレーヤーだ。ご存じのように、ディフェンシブラインマンからコンバートされた選手で、ディフェンシブラインマンのメンタリティでプレーする。非常にフィジカルだ。彼はチームのキャプテンで、普段はどちらかというと物静かだが、口を開くときは仲間が自然と耳を傾ける。それにあの(真面目で激しい)プレースタイルは、仲間にも伝染するものだ」
- キャンペンOLコーチ。「彼がチームを訪問したときに一緒にランチをとっていたら、ケヴィン・グリーンが通りかかった。するとラングは 『あのひとケヴィン・グリーンですか』 って言う。そのとおりだって答えるとヤツは感激して、『ワォ、オレいまケヴィン・グリーンと同じ部屋にいるんだ・・・』 って。グリーンのところに行って、『T.J.が今すぐでもあなたと1on1の勝負をしてもいいと言ってる』 と伝えてやった。するとグリーンは(ふざけてプロレスラーのように)ヤツをにらみつけたんだ」
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6-1 (186cm) | 246lbs (112kg) | 40yds/4.78秒 | 1986年9月30日生 |
Strengths : しっかりしたガタイを持つパワフルなリードブロッカー。重心を低くして激しく当たることができる。相手に強烈なヒットを喰らわせることを好むアグレッシブな選手。IフォーメーションだけでなくHバック的にもプレーできる。大学通算16回34ydsしかボールキャリー経験はないが、インサイドランナーとしては強力。スペシャルチームでの貢献も大きい。
Weaknesses : 柔軟性に欠ける直線的なプレーヤーで、LBやSのレベルへ進むとアジャストに苦労することがある。パスキャッチ経験が大学通算5回54ydsしかなく、キャッチング能力もそこそこでしかない。スムーズなルート取りはいまひとつ。
ブロッカーを吹っ飛ばしてラッシングTDを決めたシーンだけ
- フィジカルで力強く、6人目のラインマンのようにRBの走路を切り開く。古典的なブロッキングFBとしては今年のドラフトでナンバーワンとの評価が少なくない。いっぽうパスキャッチ経験は大学通算5回54ydsしかないため、パッカーズからの指名はないだろうと見られていた。OTラングの項で述べたように、ゾーンブロッキング向きでなさそうなFBジョンソンを指名したのは、何らかの方針転換が背景にあるのかもしれない。
- 大学ではパスキャッチの機会がほとんどなかったが、プロ・デイなどの機会にはスムーズなキャッチング能力を示したようだ。「問題ない。バックフィールドから出てのキャッチはちゃんとできる」と本人。スペシャルチームでの実績も豊富で、そちらでの貢献も期待されている。
- フルバックのロースター枠は通常2人。コーリー・ホールとジョン・クーンの3人で、今夏のポジション争いが繰り広げられることになる。
- マイク・マッカーシーHCの会見から。
- 「コーチングスタッフもスカウティングスタッフも高く評価していた選手だ。ハードノーズなフルバックだし、スペシャルチームでも貢献してくれると考えている」
- パワースキームへの転換の表れでは? 「そいつは私の大好きな質問だね。パワー・パターン・スキームとゾーン・スキームの比較で言えば、クイン・ジョンソンにはたしかにパワー・フットボールの能力がある。しかし最大の財産はインサイド・ゾーン・スキームでの能力だ。それこそ我々のランニングゲームの出発点だからね。これまで我々がプレーし、今後アジャストしていこうとしているフットボールに、彼は間違いなくフィットすると考えている。アジャストとはいっても、皆さんが考えているような大きな違いではない。それでも相手より一歩先んじようとするのは重要なことだし、毎年オフシーズンにはそのステップを経るものだ。個々の選手のスキルを最大限に活かすためにも、毎年なんらかのスキーム上のアジャストメントは行っている」
- 「テッド(トンプソンGM)がシーズン中のLSU視察から帰ってきたときのことを覚えてる。クイン・ジョンソンのことを絶賛していたよ」
- テッド・トンプソンGM。 「非常に効果的なリードブロッカーだ。高校ではランニングバックとして1000yds以上走っていた。優れたスキル・セットの持ち主で、デカくフィジカルな選手だ。あの順位ではかなりのバリュー・ピックだと我々は判断した」
- ルイジアナ州立大の同僚、DEタイソン・ジャクソン(1巡3位でチーフスへ)は高校時代からのチームメイト。
- 高校ではRB兼LBで、ルイジアナ州立大にはLBとして入った。2年目にフルバックに転向したが、RB/FB両方でプレーしたジェイコブ・ヘスター(昨年の3巡指名でSDへ)がいたため、フルタイムのスターターになれたのは昨季になってから。
- 「ニック・セイバンHC(当時)にはLBとしてリクルートされた。その後レス・マイルズがヘッドコーチになって、僕はフルバックに転向を言われた。もともと彼は(オクラホマ州立大時代に)フルバックとして誘ってくれていたからね。高校では攻守両方やっていたから転向はとてもスムーズだった」
- エドガー・ベネットRBコーチの会見から。
- 「素晴らしい心構えの持ち主だ。タフで非常にアグレッシブな子だ。例えるとしたらウィリアム・ヘンダーソンだね。ウィリアムは常にウチのタフガイの1人だった。この子にもそれがあると思う」
- マン・ブロッキングへのスキーム変更? 「いや、我々はいろいろなブロッキングを織り交ぜているし、ゾーンが我々のベースであることに変わりはない。コーリー(ホール)とジョン(クーン)に彼が加わることで、より激しい競争をもたらすことができる」
- 「個人的に彼のワークアウトを見たわけではないが、テープで見る限り、彼は(直線的な動きだけでなく)必要なアジャストメントができる能力を見せている。しかしなんといってもあのコンタクトの瞬間のパワーがすごい。それがあのポジションには必要なんだ」
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6-5 (196cm) | 304lbs (138kg) | 40yds/5.01秒 | 1986年5月11日生 |
Strengths : 理想的なサイズと腕の長さとアスレチック能力がある。バランスがよく、しっかりヒザを曲げ、パスラッシュの横方向の動きにスライドしてついていける。セカンドレベルに進んで動くターゲットを捕まえるのもうまい。両タックルおよび左ガードで先発経験があり、ブリッツやスタントの判断もしっかりしている。学業成績は優秀で、すでに昨年夏に卒業している。
Weaknesses : クイックなフットワークに欠け、サイズに頼ってしまうことがある。ときおりプレーに激しさが足りず、ランブロックでもスナップの瞬間の迫力に欠ける。ブロッキングの基本的技術が未熟。相手パスラッシャーをアグレッシブにパンチせず、自分の胸に呼び込んで押し込まれることがある。最初のコンタクトのあと、足を止めてしまうことがある。
Jamonは"juh-MAHN"と読むとのことなので、「ジャマーン」と表記することにする。
- 身長6フィート5で40yds走がOLトップクラスの5.01秒。4巡指名のT.J. ラングと対照的に、恵まれたサイズやアスレチック能力を活かし切れていない選手のようだ。磨けば光る未完の大器なのかもしれないが、2巡予想もあったなかで5巡まで見送られたのは、オフェンシブラインマンとして何か大事なものが欠けている、と見られたためだろう。
- まだ詳しいポジション適性はわからないが、公式サイトにガード/タックルと表示されているT.J. ラングとは違い、彼はタックルのみの表示。しかし左ガードなら先発経験がある。「左タックルが僕のナチュラルなポジションだと思うけれど、必要とあらば両サイドともプレーできる。インサイドもできるヴァーサティリティもある」
- 身長6フィート5で体重は304ポンド。やや線が細いのはたしかで、タックルをやるにしても今後の体作りが重要だろう。
- レッドシャツを経た1年目から先発右タックルとなり、2年目の半ばには左タックルに移り、それ以来先発左タックルを務めてきたが、昨季途中からはなぜか左ガードをプレーしている。
- スポーツ・マネジメントの学位をとってすでに昨年5月に卒業。GPAは3.74。学業成績優秀なアスリートに与えられる賞をいろいろと受賞している。
- サウスカロライナ大のコーチたちに嫌われていた、との情報が複数ある。そう語るAFC球団のスカウトによると、「コーチたちによると、彼はフットボールが好きじゃない。Locker-room Lawyer(言い訳が達者で口先ばかり)であり、イラつかされる選手だ、と。さんざん悪口を言っていたね。去年ベンチに下げられたのもそのせいらしい」
- 逆に精神面を高く評価する人も。あるNFC球団のスカウトによると、「すごくいい子だよ。フットボールに心底打ち込んでいないとか、いろいろ言われているけど、チームの中では真面目な方だった。彼は私の"Sleeper"だ。2巡指名だと思う。彼を好きな人もたくさんいる」
- ジョー・フィルビンOCは、上記のような悪評を意識して、次のように語っている。 「先入観を抜きにして彼のフィルムを繰り返し見てみた。あの子はアグレッシブにプレーしていたよ。フィジカルにね。力強い腕を持っていると思うし、パスプロテクションでも下半身でしっかり踏ん張れている。基礎的な部分を磨く必要はある。それは新人ラインマンすべてがそうだ。しかし(世間で言われているような問題は)私には感じられなかった」
- 5巡まで待ったことについて本人。 「ほんと長かったね。チームの一員になれたことが嬉しい。僕に賭けて、チャンスを与えてくれるチームが現れて本当によかった。全ては過去のことだし、前に進む心構えはできている」
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6巡9位 |
Jarius Wynn | Defensive End | Georgia | Senior |
6-3 (190cm) | 275lbs (125kg) | 40yds/5.01秒 | 1986年8月29日生 |
ジュニアカレッジのジョージア・ミリタリー・アカデミーで大活躍し、ジョージア大に途中編入して2年間プレーした。編入1年目は主に控えで、DEとDTの両方をプレー。2年目の昨季はDEとして7試合に先発して、24タックル、QBハリー6回。大学最後の2試合(オーバーン、ジョージア工科)がキャリア最高の出来で、これがブレークアウトの兆しと期待する向きもある。経験が浅く未熟だが、ポテンシャルは大きいと見るスカウトが少なくない。
パスラッシュDEにはスピードや爆発的な加速が今ひとつだが、テクニック的にはしっかりしていて、手をうまく使ってブロッカーを振り払う。パッカーズからはウェイトを増やすよう言われている、と本人が語っていることからすると、チームは3-4のDEとして考えているのだろう。
- コンバインでの映像
- 有力大学でありながら、ジュニアカレッジ出身で活躍期間が短かったこともあり、各メディアともノーマークに近かった。身長6フィート3で277ポンドは3-4のDE候補としてはまだ線が細いが、腕が非常に長く手が大きい。40yds走は5.01秒とたいしたことはなく、快速パスラッシャーというよりパワーエンドのタイプ。伸びシロは大きい、という見方が一般的のようだ。
- ミリタリー・カレッジ出身とあって受け答えがハキハキしており、記者団の質問に対して「Yes, Sir.」といった調子で答えている。
- 先発出場は昨季の7試合だけ。昨季最後の2試合の内容が素晴らしく、実質それだけで指名されたようなものかもしれない。レギュラーシーズン最終戦は、ジョージア工科大(ランク18位)相手にキャリア最多の6タックル。ボウルゲームではミシガン州立大(19位)相手に2サック、4タックルを挙げて勝利に貢献している。
- 重労働である3-4のDEをこなすため、15ポンド前後の増量をチーム側は望んでいるらしい。 「僕にとっては増やすのはすごく簡単だよ。これまで一番重かったのは283ぐらい。そのときはかなり重い感じがしたけれど、必要なことはなんでもするつもりだ。Yes sir, 神がついていてくだされば何でもできる」
- ミリタリー・カレッジに進んだ経緯について本人。 「高校を出るとき、僕は成績が水準に達していなかったからだ。ジョージア・ミリタリー・カレッジは、(高校の)ミリタリー・スクールとよく似てる。制服を着て、すごく規律が厳しかった。あそこではとても多くを学んだ。全てにおいてきちんとした生活をした。最後には成績もクラスで一番だったし」
- 「僕の地元ではあのミリタリー・カレッジに進む者が多いんだけど、みんな最後までやり通せない。だから自分こそ最後までやり通して夢を実現させる最初の人間になってやろうと思った」
- 今年ジョージア大からは、1位指名のQBマシュー・スタフォードから6巡のDEウィンまで総勢6人がドラフト指名されている。(リスト)
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6-1 (185cm) | 198lbs (90kg) | 40yds/4.48秒 | 1986年6月24日生 |
Strengths : 長身で腕が長く、スピードやジャンプ力などアスレチック能力に恵まれている。QBの視線をよく読み、プレーの読みや反応が速い。スクリメージで相手WRをジャムし、アグレッシブなマンツーマンカバレッジができる。手が大きく、ボールスキルもしっかりしている。常にボールのそばにいるセンスのよさがある。スペシャルチームのガンナーとしてよく活躍した。セーフティの経験もあり、実際プロではフリーセーフティの方がいいと見る向きも少なくない。
Weaknesses : バックペダルがやや遅く、鋭い方向転換に難がある。そのため「CBとSのトゥイーナー」と見るスカウトもいる。タックラーとしてフィジカルさに欠け、ランサポートでサイズ負けすることがある。ゾーン守備の担当位置を離れてギャンブルすることがある。オハイオ州立大ではトラブルから奨学金を失って転校したため(ミーティング遅刻と学業成績の問題らしい)、人格面の懸念がある。転校により2007年シーズンを棒に振ったので、先発経験は昨年1シーズンだけしかない。
- コンバインでの映像
- 高いアスレチック能力と6フィート1の素晴らしいサイズに恵まれている。2007年にオハイオ州立大から転校したため、スターターとして活躍できたのは昨季1シーズンだけ。昨季はCBとS(ケガ人が出たため)の両方で先発し、66タックル、4INT、3ファンブルリカバリー。ビッグ・イーストのカンファレンス1stチームにセーフティとして選ばれている。パッカーズはさしあたってCBとして起用する予定。
- 自分なら4巡で指名したい、というNFLスカウトもいて、荒削りだが素材はかなりのもの、という見方が多い。いっぽう、「40yds走などの数字と比べてプレーそのものが悪く、あまりインテリジェントではなく、安定感に欠けるプレーヤー」と酷評するスカウトも。
- 名門オハイオ州立大で優秀なCBとして期待されながら、奨学金を失ってシンシナティ大に移った経緯について本人。 「学業の方でうまくいかなくて、そこから転落が始まってしまった。オハイオ・ステートに残りたかった。でも、いったんスカラシップにサインをしたら、自分は『学生アスリート』なんだ。なのに自分はただのアスリートでしかなかった。でもあの経験で、自分の行動に責任を持つことができるようになった」
- シンシナティ大では学費のほとんどを自己負担し、学資ローンの支払いは当然まだ残っている。あと24時間で犯罪学の学位が取れるとのこと。
- カレッジ・スカウト副部長のショーン・へロック。「オハイオ州立大は彼を絶賛していた。これまで所属した中で最も才能に恵まれたアスリートの1人だと。優秀な選手が揃っているオハイオ州立大がそう言ったことは注目に値する」
- おなじくショーン・へロック。 「転校は学業成績の問題だ。しかしあの後は、成熟した大人としての行動をしている。シンシナティ大では学費の一部を自分で負担していた。もしオハイオ州立大に残っていたらドラフト順位はずっと高くなっていた、などと仮定の話は私はしたくない。これが彼の現状だし、この順位で我々は指名したのだから」
- 40yds走のベストタイムは4.36秒、と本人。
- 兄のE.J.もおなじくコーナーバック。2006年のドラフト外でジャイアンツに入団、ジェッツ、ビルズにも所属したが、NFLでの出場はない。
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7巡9位 |
Brad Jones | Linebacker | Colorado | Senior |
6-3 (191cm) | 232lbs (105kg) | 40yds/4.54秒 | 1986年4月1日生 |
優れたアスレチック能力がある。スピードでブロッカーをかわすことができる。ただしタックラーとしてはややソフトで、ハードヒッターではない。インサイドのランに対してフィジカルでなく、ブロッカーを受け止めるときの手の使い方がよくない。40yds走などワークアウトはよかったがフットボール選手としてどうか。過去3年間は全試合に先発出場している。経済学の学位を取ってすでに昨年12月に卒業している。
- ひょろりとした体型だが4.5秒台の素晴らしいスピードを持っている。この3年間で36試合に先発出場して欠場ゼロ。昨季は78タックル、7サック、14ロスタックルという見事な成績で大学生活を締めくくった。
- これでパッカーズのLB陣は総勢12名。熾烈なロースター争いを勝ち残るには、スペシャルチームでの貢献も重要になりそうだ。LBを数多く抱えることはすなわちスペシャルチームの強化にもなる、というのが3-4ディフェンスを導入する上でのマッカーシーHCの考え。
- 「ヴァーサタイルなところが自分の取り柄だと思う。(実質DEのように)3ポイントスタンスからパスラッシュもしたし、タイトエンドをマンカバーしてセーフティのようにドロップバックすることもあった。彼らのスキームにすごくフィットする、とパッカーズは判断したんだろうと思う。僕が大学でプレーしたのと基本的に同じ役割を求められることになるだろう」
- テッド・トンプソンGM。「ブラッド・ジョーンズは非常に興味深いプレーヤーだ。この1ヶ月ほど、我々は彼のテープをたくさん見たが、見れば見るほど気に入った。彼はあらゆるポジションにラインナップする。手をついてパスラッシャーとしてラインナップするし、インサイドラインバッカーの位置からラッシュすることもある。すごくよく走れてカバレッジの能力があるし、パスラッシャーとしても優れた実績がある。クレイ・マシューズとよく似たプレーをする。7巡で獲れるならありがたいと我々は思った」
- ドラフトされなかった場合でも、ドラフト外でパッカーズと契約する予定だったらしい。
- 経済学の学位を取って昨年12月にすでに卒業している。ヴィオラも弾く。
- 父ドンはかつてインディアナ大でおなじくLBをプレー。兄プレストンはアリゾナ州立大で控えRBだった。
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updated : 2009/05/01